水の国ニッポンに必要な技術、組織。[西田鉄工]

取材レポート

西田鉄工さんは全国的にも珍しい「水門」の専業メーカーです。熊本県宇土市に本社工場を構えながら、全国に製品を供給しています。

取材をして驚きました。水門って普段はあまり見かけないのですが、実は1年間に500億円もの市場規模があるのだそうです。その理由は、この国独特の気候と地形にありました。

日本は世界的に見ても、雨が多い国の一つです。1年間に降る雨の量は、世界平均の約2倍。そのうえ狭い国土は大半が山ですから、降り注いだ大量の雨はジェットコースターのように川下へむかって一気に流れ下っていきます。だから日本人の暮らしはいつも、水害のリスクと隣り合わせ。その一方で、日本人の主食であるコメを作るためには、大量の水を必要ともします。つまり日本人は太古の昔から、「水をいかにコントロールするか」というテーマとたたかい続けてきたのです。

そして生み出された知恵の結晶が、水門でした。今も全国各地の河川や、農業用の水路、海岸など、あらゆる水辺で、水害から住民の生命や財産を守るため、あるいは農地に水を供給するために、大小さまざまな種類の水門が働いています。

決して華やかな技術ではありません。水害はないのが当たり前ですし、田んぼに水があるのも当たり前。でも、そんな「当たり前」を、私たちが知らないところで守ってくれているのが、水門なんですね。まさに究極の「縁の下の力持ち」。

西田鉄工で働く営業社員の一人は、子どもさんにこう話しているそうです。「お父さんの会社が作った水門があるから、おいしいお米ができるんだよ」。また、昔は技術者だったという社長さんも、ご自身が苦労して手がけたダムが完成した時に、「妻に見せたくて、連れて行ったことがある」と目を細めて思い出していらっしゃいました。家族に自慢したくなる仕事って、素敵ですよね。

そんな皆さんのプライドや、連綿と培われてきた貴重な技術を、どうかたくさんの若い人材が受け継いでほしい。そう願いながら、パンフレットとスライドを制作させていただきました。水門の若きスペシャリストたちが担うのは、西田鉄工さんの未来だけじゃなく、この国の未来でもあるのですから。

[西田鉄工株式会社さまの求人]
リクナビ2018へリンク
西田鉄工さま・コーポレイトサイト
※掲載期間が終了している場合があります。ご了承ください。

〜流れを握る〜 西田鉄工[入社案内]

2017.05.12

〜私たちがつくるのは、ただの水門ではない。〜 西田鉄工[モチベーションスライド]

2017.05.18
  • mojima
  • この記事を書いた人
    mojima

    コピーライター。西南学院大学落語研究会を卒業後、「はりまや」での修業を経て、1994年よりフリー。 1年間にインタビューする人数は、なんだかんだで100人以上。社長から、新人社員、農家、大学教授、アスリート、沖縄のおばぁまで、「人」の話に耳を傾け、「言葉」にするのがライフワーク。

ABOUTこの記事をかいた人

mojima

コピーライター。西南学院大学落語研究会を卒業後、「はりまや」での修業を経て、1994年よりフリー。 1年間にインタビューする人数は、なんだかんだで100人以上。社長から、新人社員、農家、大学教授、アスリート、沖縄のおばぁまで、「人」の話に耳を傾け、「言葉」にするのがライフワーク。